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相続における寄与分って?決め方や気を付けるべき点はなに?

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寄与分ってなに?

寄与分ってなに?

「寄与分」とは、被相続人の生前、その相続財産の維持・増加に特別な貢献をした相続人がいる場合に、その相続人が取得する割合を増加させる制度のことです。 民法は、相続人となる者の範囲とともに、相続人の属性に応じた分配割合を定めています(=法定相続分)。遺産分割は共同相続人全員の協議で行いますが、全員が合意してくれるのであれば、特定の者が法定相続分よりも多く取得するような遺産分割協議も可能です。 もっとも、協議や調停を行っても話し合いがつかない場合には、家庭裁判所に審判を求めるほかありません。その場合は、原則として法定相続分に従った分配割合となります。しかしながら、相続人の中に、相続財産の維持・増加に特別な貢献をした者がいる場合、法定相続分どおりに分配するのでは、かえって不公平となることがあります。 「寄与分」は、相続財産の維持・増加に特別な貢献をした相続人に対して、相続開始時の相続財産からまず寄与分を差し引いて確保し、残りの相続財産を寄与分のある者も含めて分配することで、その貢献の程度に応じた分、相続財産を多く取得させるという制度です。

自身の寄与分を主張したい

自身の寄与分を主張したい

「寄与分」が認められることによって、他の相続人よりも多く相続財産を取得できる相続人がいるということは、他の相続人は本来取得できるはずだった相続分よりも少ない割合でしか相続財産を取得できないということです。そのため、「寄与分」が認定されるためのハードルは低くありません。

寄与分を請求するには様々な要件を満たす必要がある

「寄与分」を請求するためには、相続財産の維持・増加に特別な貢献をした相続人であることを証明できるかどうかが重要なポイントとなり、次に挙げる要件を満たす必要があります。それでは、「寄与分」を請求するための要件について詳しく解説していきます。

共同相続人であること

「寄与分」の請求が認められるのは、【共同相続人】に該当する人に限られます。民法で定められた相続人(法定相続人)以外は、被相続人の生前にどれだけ特別な貢献をしていたとしても、その者の「寄与分」としては認められません。包括受遺者は「相続人と同一の権利義務を有する」と規定されていますが(民990条)、寄与分主張はできないとする説が有力です。 ※2019年7月施行予定の改正民法には、「特別寄与料」の規定が創設されています。これは法定相続人以外の一定範囲の親族を対象に、被相続人に対し、無償で療養看護をしていた場合等について相続人に対する金銭請求を認める制度とされています。「寄与分」と似ていますが、その範囲を広げるものではなく、対象を無償の労務提供のみに限定して新たに創設されるものです。

被相続人の相続財産が維持・増加していること

「寄与分」の請求が認められるのは、以下の例のような特別な貢献をし、それにより相続財産が維持・増加していることを証明できなければなりません。

《例》

  • ① 被相続人である母が営む農業を、相続人である息子が、他に仕事をせずに無給で長期間手伝った(被相続人の事業に関する労務の提供
  • ② 被相続人である父の施設入所費用3000万円を、相続人である娘が全額援助した(被相続人に対する財産上の給付※事業に関連しないものも対象
  • ③ 被相続人である重篤な病気の母の療養看護を、相続人である娘が仕事を辞めて長期間努めた(被相続人の療養看護

特別の寄与であること

被相続人と相続人は親族であり、相互扶助義務や扶養義務を負う関係にありますので、ある程度の助け合いは通常期待されるところです。 そのため、「寄与分」が認められるためには、被相続人と相続人の身分関係から通常期待されるような程度を超える貢献が必要とされています。これを【特別の寄与】といいます。特別の寄与といえるかどうかの判断基準として、専従性無償性継続性、があるかどうかは極めて重要です。 先述した①の例では、息子が他に仕事をせずに農業に専念し(専従性)、労働の対価として報酬を受け取らず(無償性)長期間にわたって(継続性)母の農業を手伝った、ということが評価され、【特別の寄与】として認められています。しかし、息子が労働の対価として報酬を受け取っていた場合には、通常期待されるような程度を超える貢献とはいえず、【特別の寄与】として認められません。

共寄与と被相続人の相続財産の維持・増加とに因果関係があること

「寄与分」が認められるためには、【特別の寄与】にあたる行為によって、被相続人の相続財産が維持・増加していなければなりません。【特別の寄与】にあたる行為があったとしても、その行為と相続財産の維持・増加との間に因果関係がなければ、「寄与分」は認められません。 先述した②の例では、施設入所費用に充てられたはずの支出を、③の例では、職業介護人の費用として支払われていたはずの支出を免れたことによって、被相続人の相続財産を維持したということになります。

寄与分が認められる類型

「寄与分」が認められるケースは、金銭出資型、家事従事型、扶養型、療養看護型、財産管理型に分けられます。

扶養型の寄与分について

寄与分を主張する相続人が複数いる場合は?

「寄与分」は、被相続人の生前、その相続財産の維持・増加に特別な貢献をした相続人に適用される制度ですから、要件を満たす相続人が複数人いる場合には、複数人に対して「寄与分」が認められることもあります。 その際には、各相続人の貢献の程度に応じて、相続財産の範囲内で「寄与分」を分配することになります。相続財産を超えるような寄与分はそもそも設定することができませんし、「寄与分」が認められる相続人全員が、貢献の程度に応じて平等に「寄与分」を取得できるため、相続人間で「寄与分」取得のための優先順位をつける必要はありません。

こんなときは寄与分を主張できる?

以下のような場合には、「寄与分」は主張できるのでしょうか。項目ごとのリンクページには、より詳細な内容が記載しておりますので、そちらも併せてご確認ください。

被相続人と同居していた

相続人が被相続人と同居していた場合、単に同居していた事実だけでは「寄与分」を主張することはできません。同居し、【特別の寄与】にあたる行為が認められ、それにより相続財産が維持・増加していることを証明する必要があります。

同居の寄与分について

被相続人に仕送りをしていた

被相続人に仕送りをすることで扶養料等の負担をしていた場合には、「寄与分」が認められることもあります。その際には、仕送りをしていた金額を基に、扶養義務相当部分を控除して「寄与分」を算定することになります。

仕送りしていた場合の寄与分について

被相続人の介護をしていた

被相続人の介護をしていた場合にも、「寄与分」が認められることがあります。もっとも、被相続人が療養看護を必要とする病状にあったか、介護の態様等が、被相続人との身分関係に基づき通常期待される程度を超えるものといえるか等、認定のハードルは低くありません。

相続人以外が被相続人に貢献していた

長男Aの妻Xが、被相続人である義父の介護を長期間にわたって献身的に行っていた場合、妻Xは相続人ではないため、自身の「寄与分」として主張することはできません。もっとも、妻Xの貢献(特別の寄与)が長男Aの履行補助者としてなされたものと評価されるような場合、妻Xの貢献は「相続人である長男Aの寄与分」として認められる可能性があります。 長男Aが被相続人よりも先に死亡し、長男Aと妻Xの間に子もいないという状況で、妻Xが被相続人の介護を長期間行っていた場合には、相続人である長男Aの寄与分としても認められなくなってしまいます。 そのような場合に妻Xは、他の相続人に対し、①被相続人との間で看護契約を締結していたものとしてその報酬を請求する、②看護契約等の契約が何もないというのであれば、被相続人の相続財産の維持・増加は、法律上の原因のない不当利得であるから返還を求める、といった法律構成が考えられますが、事前にしっかり書面を交わしている等の場合を除き、認められることは難しいと予想されます。 ※なお、特別寄与料の規定施行後は、当該規定による請求が主となることが考えられます。

相続人以外の寄与分について

生前に様々な支援を受けていた

被相続人の生前に、特定の相続人に対する多額の財産贈与等(特別受益)があり、その特別受益の金額が「寄与分」と同等であると評価される場合には、その特定の相続人が「寄与分」を主張することができません。 ただし、特別受益の金額が「寄与分」を下回ると評価される場合には、「寄与分」を主張できる可能性もあります。

寄与分はどう決める?寄与分決定までの流れ

寄与分ってなに?

「寄与分」が主張でき、認められたとして、相続財産の中から自動的に振り分けられるものではありません。ここからは、「寄与分」が決定されるまでの基本的な流れを説明します。

STEP1-遺産分割協議で寄与分を決める

「寄与分」が認められるには、遺産分割協議にて自ら「寄与分」があることを主張し、【共同相続人】全員の同意を得ることが必要です。しかし、「寄与分」が認められることにより、他の相続人の相続分は減額することになるため、遺産分割協議の段階で「寄与分」が認められることは難しいでしょう。

STEP2-協議で決まらない場合は調停へ

「寄与分」の有無を含め、遺産分割協議で話し合いがつかない場合には、家庭裁判所で調停の手続を行うことになります。寄与分は遺産分割調停の中で話し合うこともできますが、寄与分に関する点のみを話し合う、「寄与分を定める処分調停」という手続もあります。審判に移行することを想定して、予め両方を申し立てておくことも可能です。

STEP3-それでも決まらない場合は審判・即時抗告へ

遺産分割調停、寄与分を定める処分調停は、話し合いがつかず不成立になると自動的に審判手続に移行します。遺産分割調停のみを申し立てていて、寄与分を定める処分調停の申立てが未了の場合は、寄与分を定める処分審判の申立てをする必要があります。 これらの審判の結果に不服がある場合には、即時抗告を申し立てることも可能です。

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寄与分の計算方法が知りたい!

「寄与分」の計算方法は、<寄与分が認められる類型>により異なります。また、遺産分割協議では、事案により個々の事情を考慮して比較的自由に決めることができ、調停や審判では、家庭裁判所の裁量に委ねられるところが大きいため、同じ計算方法を基準にしても、必ずしも決まった金額が算出されるわけではありません。 リンクページ先の計算方法は、あくまでも目安であると踏まえたうえでご覧ください。

寄与分の計算方法について

寄与分が認められた判例

福岡家庭裁判所久留米支部|平成2年(家)第173号/平成2年(家)第174号/平成4年(家)第132号 遺産分割申立事件、寄与分を定める処分申立事件

事案の概要

相続人Aが、父である被相続人(昭和63年4月7日死亡)に代わって薬局経営の中心となり経営規模を拡大したことから、被相続人の相続財産の維持・増加に【特別の寄与】があったとして、相続人Aの「寄与分」を定める処分を申し立てた事案です。

【特別の寄与】について

相続人Aは、昭和46年頃から家業の薬局経営を手伝い、昭和56年からは被相続人に代わって経営の中心となり、昭和60年に薬局を会社組織にした後も、店舗を新築する等して経営規模を拡大しました。 その間、相続人Aが無報酬またはこれに近い状態で事業に従事したとはいえないものの、薬局経営のみが収入の途であった被相続人の遺産の維持または増加に【特別の寄与】行為が相当程度あったものと認められました。

認められた「寄与分」

「寄与分」は、相続開始以前に発生していると考えられることから、相続財産の分割時ではなく、相続開始時における相続財産の評価額から算定します。 この事案では、被相続人の相続開始時における相続財産の評価額(1億2943万6880円)から負債額(3715万1256円)を控除した金額(9228万5624円)の32%強にあたる、3000万円の「寄与分」が認められました。

寄与分に関するトラブル

寄与分ってなに?

寄与分の主張によるトラブルは様々ありますが、そのなかでも多くみられる例をいくつか挙げました。また、トラブルを避けるために事前にできる対策についてもご紹介いたします。以下の各項目をご覧ください。

そもそも遺産が少ないせいで寄与分が請求できないのは納得いかない

「寄与分」は遺産の範囲内で認められるため、そもそも遺産が少ない場合には、「寄与分」は少額か、請求できないこともあります。そもそも遺産がないのであれば、相続財産の維持・増加の要件を満たしていない可能性も高いでしょう。

遺留分減殺請求で奪われそうになっている相続財産について寄与分を主張したい

遺留分とは、兄弟姉妹(その代襲者も含む)以外の法定相続人に最低限認められる相続財産の割合のことです。 遺留分の算定で寄与分の存否は考慮されません。「寄与分は遺留分によって当然に制限されるものではない」と述べた判例もありますが、「寄与分を定めるにあたっては、これが他の相続人の遺留分を侵害する結果となるかどうかについても考慮しなければならない」と判示されているとおり、遺留分を侵害するような寄与分の認定に裁判所は慎重になるところです。

被相続人に遺言書で寄与分を指定させていた相続人がいる

「寄与分」は、【共同相続人】全員の協議か、家庭裁判所の調停・審判によって定めるものであるため、遺言で指定することはできません。特定の相続人に指定の寄与分を認める(あるいは認めない)旨が書かれていたとしても、相続分の指定と評価される余地があることは格別、寄与分を指定する効力はありません。

遺贈された相続財産に対して寄与分を主張したい

遺贈とは、遺言によって、指定した人に財産を譲り渡すことをいいます。寄与分は「被相続人が相続開始の時において有した財産の価額から遺贈の価額を控除した残額を超えることができない」とされているため(民904の2Ⅲ)、寄与分と遺贈の関係は遺贈が優先です。

寄与分の主張によるトラブルを避ける方法はある?

寄与分は、被相続人が相続開始時点で有していた財産(遺贈がある場合、その価額も差し引いた額)の額を上限とするものです。全ての財産が相続開始時点で被相続人の有するものではなくなっていた場合、寄与分を主張することは困難です。 遺言は相続開始時に効力が生じるものであるため、遺贈はもちろん、相続させる旨の遺言で分配した財産も、相続開始時点で被相続人が有する財産には含まれないとするのが通説的見解です。 そこで、被相続人が生前に、その有する財産全てについてあらかじめ遺言書で分配方法を指定しておくことが、寄与分や特別受益を巡るトラブル防止に有益と考えられます。 もっとも、一部の相続人に多くの財産を相続させる場合には遺留分の問題が生じ得るところですので、遺言書の内容は遺留分にも配慮した内容にしておくことが肝要です。また、万一遺留分が問題となった場合に備えて、療養看護や金銭援助等、寄与分の根拠となり得事実も記載しておくことが望ましいでしょう。

寄与分を認めてもらうのはハードルが高い

「寄与分」を認めてもらうためには、被相続人の事業に関する労務の提供、被相続人に対する財産上の給付、被相続人の療養看護等で特別な貢献をしたことや、これにより、被相続人の相続財産が維持・増加した、という証拠を、「寄与分」を主張する相続人自身で収集し、主張・立証する必要があります。 遺産分割協議であれば【共同相続人】全員を納得させる必要がありますし、裁判所は寄与分の認定に対して慎重になる傾向にありますので、「寄与分」を認めてもらうためのハードルは低くありません。

寄与分が認められるかどうか、弁護士へ相談してみませんか?

「寄与分」は、この事実・この証拠があれば必ず認められるというようなものではなく、事案ごとに詳細な事実認定が行われるため、専門家でもその判断には頭を悩ませるところです。 “自分のケースは「寄与分」に該当するのか”“どのようにして「寄与分」を主張していったら良いのか”“その立証には何が証拠となるのか”等、不安や悩みは多いことかと思います。 また、「寄与分」が認められにくい事案だったとしても、遺産分割の話し合いは進めていく必要があります。遺産分割協議を適切に進めていくためにも、相続に詳しい弁護士に相談することで、今お一人で抱えている不安や悩みを解決できるかもしれません。ぜひ一度、ご相談ください。