メニュー
監修福岡法律事務所 所長 弁護士 谷川 聖治弁護士法人ALG&Associates
被相続人が亡くなり、相続が開始すると、相続人はさまざまな相続手続きを行うことになります。なるべくお金をかけないために、自分で相続手続きを行おうと考える方もいらっしゃるでしょう。 しかし、相続手続きの難易度には状況によって差があり、自分で行うのが極めて難しい場合もあります。 この記事では、相続手続きの手順や自分で相続手続きができるケース、専門家に依頼した方が良いケース、相続手続きを自分で行うことのリスク等について解説します。
来所法律相談30分無料・24時間予約受付・年中無休・通話無料
※法律相談は、受付予約後となりますので、直接弁護士にはお繋ぎできません。 ※事案により無料法律相談に対応できない場合がございます。
相続手続きの主な流れは以下のとおりです。
これは一般的な流れであり、遺留分侵害額請求を行う等、さらに手続きが増えることもあります。また、年金や健康保険についての手続きも、期限が短いので忘れずに行う必要があります。 相続手続きの流れについて、詳細を知りたい方は以下のページをご覧ください。
合わせて読みたい関連記事
相続手続きを自分で行うことは可能です。自分で手続きすると、専門家への依頼料がかからないため、費用を抑えることができます。 しかし、相続手続きには多くの手間と時間がかかります。さらに、手続きを間違えると修正を求められるだけでなく、相続税を過少申告すると延滞税などがかかる等、損失が発生するおそれもあります。 相続手続きを自分でできるケースと、専門家に依頼した方が良いケースについて、次項よりご紹介します。
相続手続きを自分で行える場合として、手続きが比較的単純で、時間をかける余裕のあるケース等が挙げられます。 そのようなケースに該当するための主な条件として、以下のようなものが挙げられます。
相続手続きを専門家に依頼した方が良い場合として、手続きが複雑であったり、時間的な余裕がなかったりするケースが挙げられます。 それらのケースに該当する主な状況として、以下のようなものが挙げられます。
相続手続きは自分で行うことができますが、リスクがあること等も押さえておくべきです。 相続手続きを自分で行うのが大変な理由として、主に以下のようなものが挙げられます。
これらの理由について、次項より解説します。
相続手続きを自分で行うためには、相続人や相続財産を特定するために必要な書類を集めなければなりません。自分に関する書類だけであれば、最近ではマイナンバーカードを利用してコンビニ等でも取得できるようになってきましたが、相続人の数や財産の種類が多いと、全てを集めるためにかなりの時間と手間を要することになります。 さらに、自分で書類を集めると、「相続人のうちの1人について、必要書類が不足していた」等のトラブルに見舞われるおそれがあります。不動産の相続登記や準確定申告・相続税の申告等では、特に必要書類が多く混乱しやすいので注意しましょう。
相続手続きのために、裁判所や銀行、法務局などに何度も出向く必要が生じるケースがあります。 特に、他の相続人と遺産の取り分について意見が合わない場合には、裁判所で調停等の手続きを行って解決しなければなりません。 また、自分で相続手続きを行おうとすれば、書類の不備や不足等の指摘を受けて、改めて書類を取得して出直すことになるリスクもあります。 相続に関する多くの書類を発行している役所や裁判所、銀行、法務局等は、基本的に平日の昼間しか利用できないため、会社に勤めている方は有給休暇を取得しなければならない等の負担が生じてしまいます。
遺言書がない場合は、相続人全員で遺産分割協議を行わなければならないため、他の相続人とやり取りをしなければなりません。そのため、相続人同士での争いに発展しやすいです。 特に、疎遠な相続人がいるケースや、相続人の関係が良好でないケースでは、交渉がスムーズに進まない場合が少なくありません。遺産分割協議書を作成する際には、相続人全員の署名・押印や印鑑証明書が必要となるため、協力的でない相続人がいると手続きが進まなくなるおそれがあります。 遺産分割協議について詳しく知りたい方は、以下のページを併せてご覧ください。
合わせて読みたい関連記事
相続に伴って、手間のかかる手続きを行わなければなりません。 相続人にとって特に負担が大きいと思われる手続きとして、以下のようなものが挙げられます。
相続登記の手続きについて詳しく知りたい方は、以下のページを併せてご覧ください。
合わせて読みたい関連記事
相続に関する手続きの多くに期限が設けられており、間に合わないと不利益を受けるおそれがあります。 以下に、期限のある代表的な手続きを挙げます。
相続手続を自分で行うには、多大な労力と専門的な知識を要します。弁護士に相談していただけると、必要な手続きを検討し、依頼を受ければほとんどの手続きを代行することができます。 以降で、相続手続きを弁護士に依頼するメリットについて詳しく解説します。
弁護士はご依頼者様の代わりに、さまざまな手続きに必要な書類を、必要なだけ収集・作成し、管理することができます。 例えば、被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍や、相続人全員の戸籍を取得するだけでも、被相続人の転籍の回数や、相続人の人数によっては相当数が必要になります。そこで、提出書類を返却してくれる機関を事前に確認し、計画的に手続きを行うことで、収集の手間や費用を削減することができます。 また、預貯金の解約や不動産の登記に関する手続き、相続税の申告・納付等、相続に関連して発生する様々な手続きの代行が可能です。
亡くなった方が多額の資産を有しており相続人間で争いが生じそうである、他の相続人と争いたくない、かかわりたくない場合、疎遠な相続人、協議に応じない相続人がいる場合等には、弁護士がご依頼者様の代わりに、他の相続人への連絡や遺産分割協議を行います。また、相続人間の協議がうまくいかず、調停や審判等に発展した場合であっても、すぐに対応することができます。 他にも、相続財産の調査の結果から、行うべき手続きを整理し、手続先の各機関とのやり取りを弁護士が代行します。ご依頼者様が手続先に何度も足を運ぶ負担がなくなるうえに、期限のある手続きもしっかり把握しているため、期限を過ぎることによる不利益が生じる心配もありません。
相続人の中には、慣れない専門用語に困惑したまま手続を進めることに不安を抱かれる方も多いでしょう。しかし、手続先の担当者も相続手続きの経験が豊富であるとは限らず、的確な指示を出せない場合もあるため、相続人もある程度は専門的な知識を備えておく必要があります。 例えば、他の相続人の戸籍を取得する際、相続手続きのために必要であるとして申請すれば、委任状がなくとも取得できることになっています。しかし、担当者の理解不足によって委任状を要求されるケースがあります。この場合には、手続きが進められなくなってしまいます。 その他、不動産登記については債権者等が関係する場合がありますし、相続税の申告・納税等については、さらに高度な知識が必要になってくるため、自分で手続きを行うのは非常に困難といえます。 専門知識を持つ弁護士がサポートすれば、書類の不備や担当者の勘違いへの対応等がスムーズになります。
相続手続きには、法的な知識が必要であることに加えて、細かな手続きを行わなければならないので、自分で進めるのは難しいと感じるときがあるでしょう。 特に、他の相続人と意見が合わず、争いに発展してしまったケース等では、その争いを解決しなければ手続きを進めることが難しくなります。状況によっては、家庭裁判所において調停等による解決が必要な場合もあるため、負担が大きくなります。 相続手続きでお困りでしたら、私たちにご相談いただければ、可能な限りサポートいたします。まずは、皆様が悩んでいることを遠慮なくご相談ください。